親指を立てる「サムズアップ」の意味とは?海外タブーとビジネスの罠

親指を立てる「サムズアップ」の意味とは?海外タブーとビジネスの罠について見逃せない ポイントを厳選して解説いたします。

日本人の感覚で「了解!」と笑顔で親指を立てた瞬間、現地の空気が凍りつき、一触即発のトラブルに巻き込まれる――。海外旅行や国際ビジネスの現場で最も警戒すべき落とし穴が、このサムズアップ海外タブーの実態です。欧米圏のポップカルチャーが浸透した現在でも、伝統的な価値観が色濃く残る地域では、極めて卑猥で攻撃的な意味合いを保持し続けています。

特に危険視されるのが中東エリアです。イラン、イラク、アフガニスタンなどでは、サムズアップは「ビリャフ(Biliakh)」などと呼ばれ、欧米における中指を立てるサイン(ファックサイン)と全く同じ、あるいはそれ以上に下品な性的侮辱を意味します。相手の肛門を攻撃する動作を連想させるこのサインを不用意に向ける行為は、現地の男性社会において「最大の挑発」と受け止められ、即座に激しい暴行や口論へ発展するリスクを孕んでいます。

地中海・中東欧地域にも根強い地雷地帯が存在します。ギリシャやサルデーニャ島、ロシアの一部では、親指を突き出すサインは「黙れ」「失せろ」、あるいは性的な屈辱を与える強烈な罵倒表現として機能してきました。バックパッカーがヒッチハイクのつもりで幹線道路沿いに親指を立てて立っていたところ、ドライバーから激しい罵声を浴びせられたというトラブル談は、異文化コミュニケーションの失敗例として語り草になっています。

陸上だけでなく、特殊な専門領域でも重大な誤解を招きます。代表的な例がスキューバダイビングです。水中世界では、親指を上に向ける合図は「水面に浮上する(潜水中止・緊急浮上)」という厳密な指示を意味します。「調子はいいよ」「OK」のつもりでガイドに親指を立てると、命に関わるトラブルが発生したと誤認され、即座にツアーが中断される事態を招きます。ダイビング中の肯定や了解は、必ず親指と人差し指で輪を作る「OKサイン」を使わなければなりません。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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