東京駅から新宿駅へ山手線は大損?内回り外回りの罠と最速ルートの真相
東京駅から新宿駅へ山手線は大損?内回り外回りの罠と最速ルートの真相の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
首都圏の交通網に不慣れな出張者や観光客が最も陥りやすい罠が、「山手線に乗れば新宿に行ける」という固定観念です。確かに山手線は東京駅と新宿駅の双方を結んでいますが、線路の敷設形状を見ればその非効率さは一目瞭然です。東京駅と新宿駅は、皇居を挟んでほぼ東西に直線上に位置しています。この二大拠点を東西に一直線で結ぶのがJR中央線であるのに対し、山手線は都心の外周を円を描くように走る環状線です。
取材に基づく運行ダイヤの検証によると、東京駅から新宿駅までの所要時間と運賃の実態は次の通りです。中央線快速を利用した場合、東京駅から新宿駅までは御茶ノ水、四ツ谷に停車し、わずか14分前後で到着します。一方、山手線を利用すると、どちらの回りに乗っても14駅〜15駅もの各駅に停車しながら都心を大回りするため、日中平常時でも32分から35分程度の時間を要します。同じJR東日本の路線でありながら、乗るホームが異なるだけで所要時間に約20分もの開きが生じる計算です。
「東京駅から新宿駅料金」に関して言えば、山手線経由でも中央線経由でもJR東日本の同一区間(営業キロ10.3km〜10.6km基準の初乗り・幹線運賃)として計算されるため、IC運賃は208円(切符210円)と同額です。追加料金なしで20分早く着く最速ルートが存在するにもかかわらず、わざわざ時間を2倍以上かけて大回りしてしまう現象を、鉄道ファンの間では「山手線のタイムロス・トラップ」と呼んでいます。