ひふみん伝説はなぜ消えない?ネットを沸かせた神回と将棋界の真実

ひふみん伝説はなぜ消えない?ネットを沸かせた神回と将棋界の真実の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

ネット上で「神回」として語り草になっているエピソードの数々は、どれもフィクションを遙かに凌ぐインパクトを誇る。

例えば、対局中の「食」にまつわる伝説だ。昼食にうな重を注文したかと思えば、夕食にもまったく同じ店のうな重を連続で頼む。それどころか、おやつとして板チョコを何枚もバリバリと平らげ、対局相手を圧倒する。滝のように流れる汗を拭うために大量のハンカチを用意し、対局相手の背後に回って盤面を熟視する「ヒフミンアイ」と呼ばれる独自の立ち振る舞い。クーラーの冷風を巡る相手棋士との熾烈な攻防や、対局中に突然賛美歌を口ずさみ始める珍事まで、書き連ねればきりがない。

しかし、なんJ住民たちが真に熱狂するのは、これらの突拍子もない行動がすべて「勝つための極限状態」から生み出されていたという事実だ。1982年、宿敵・中原誠との死闘を制してついに掴み取った名人戦での初戴冠。あの悲願達成の裏にあったのは、なりふり構わず盤上に命を削る男の執念そのものだった。滑稽さと凄みが表裏一体となった勝負師のドラマこそが、スレッドを毎夜沸かせる最大の原動力である。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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