伊藤聡信の器が魅了する理由|入手困難な理由と異国情緒漂う作陶美学の真実
伊藤聡信の器が魅了する理由|入手困難な理由と異国情緒漂う作陶美学の真実に関する専門家の意見を丁寧に解説いたします。
手に入らない。とにかく、手に入らない。
うつわ好きの間で、伊藤聡信の名は一種の特別な響きを持ちます。セレクトショップやギャラリーで企画展が開催されるたび、入場規制や厳正な事前抽選が行われるのが日常茶飯事です。ネットオークションやフリマアプリでは、定価の数倍もの高値で取引されるケースも少なくありません。
この異常とも言える人気の背景には、量産品には決して真似できない「個体ごとの表情の違い」があります。伊藤氏の作品は、型を用いた成形や印判の手法を取り入れつつも、すべて職人の手と目の感覚を通じて仕上げられます。釉薬の垂れ具合、鉄点の出方、印判の擦れ。ひとつとして同じものが存在しないという「一期一会」の要素が、収集家の所有欲を強く刺激しているのです。