アブシンベル神殿の謎と歴史!ラムセス2世の威光と知られざる移転劇
アブシンベル神殿の謎と歴史!ラムセス2世の威光と知られざる移転劇にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。
1960年代、エジプト政府によるアスワン・ハイ・ダム建設にともない、大規模な人造湖であるナセル湖の形成が進められた。これにより、貴重な遺跡群が湖底へと沈む絶体絶命の危機に直面することとなる。この未曾有の事態に対し、立ち上がったのがユネスコ(UNESCO)だった。
世界の工学者や考古学者が結集して行われたアスワン・ハイ・ダム移転救済事業は、神殿全体を数千のブロックに切断し、60メートル上の安全な丘へと移築・再構築するという前代未聞の精密工学プロジェクトとなった。この時、周辺の遺跡を含めたヌビア遺跡群を保護した実績こそが、のちの「世界遺産」制度が誕生する決定的なきっかけとなったのである。